本展は、アーティスト独自の視点により構成された滋賀のアール・ブリュット・コレクション展であり、2011年度よりしが県民芸術創造館において開催されていた「水のメディア芸術祭」の流れを継ぐものです。
空間と場所性に重点をおいた美術作品を発表し、国内外で活動する木藤純子が、昭和初期の町屋を改築した『ボーダレス・アートミュージアムNO-MA』を会場に、6人の作家の作品をトータルに演出します。
和室や蔵などミュージアムとしては特色のある空間を巡りながら、音や光などの知覚体験と共に作品を読み解く展覧会です。
美術作品の持つ根源的な力とはいったい何なのでしょうか。
アール・ブリュットという枠組みに捕われることなく、作品の潜在的な魅力に出会える旅となることでしょう。
■木藤純子 KIDO Junko
富山県出身、京都在住。
成安造形大学造形学部造形美術科洋画クラス研究生修了。
身体を通した空間との対話を繰り返しながら、その場所性を読み解いていくというプロセスのもと構想されたインスタレーション作品を発表。
「その場所でしか成立しない作品」として、時の移ろいや、場所の持つ固有の力を借りながら、鑑賞者と場とのランダムな出会いを創出することで、その場に居合わせた鑑賞者の知覚を通じた個人的な体験として、深く感性に呼びかける表現を目指している。
≫主な展覧会
2013「NOW JAPAN」 KAdE Kunsthal in Amersfoort (オランダ)
2012「自然学|SHIZENGAKU -来るべき美学のために-」 滋賀県立近代美術館(滋賀)
2011「世界制作の方法 “Ways of Worldmaking”」 国立国際美術館(大阪)
「MOT アニュアル2011 Nearest Faraway|世界の深さのはかり方」 東京都現代美術館(東京)